2018年01月21日

おうちシネマ

あしたの雪がどれぐらいなのか、天気予報みててもぜんぜん読めないー。
ってことで、火曜までひきこもれる準備はした。

おっけーぐーぐる。←ぜんぜんわかってないのに言ってみたかった



暮れから、本だけじゃなくて、いくつか映画のDVDを見たので、その感想もわすれないうちに(もうわすれかけてるけど)書いとく。



エル・クラン [DVD] -
エル・クラン [DVD] -



レンタルショップで流れてたこの予告編だと、なんかコメディっぽい軽さが感じれるから、「あ、なんかおもしろそー」って軽いきもちでレンタルして、見た。

そしたら。
この映画、こわいー。

実話、ってとこが、フィクションのホラーよりこわい。
実話だから、実際の事件はぐぐってみてね。

主人公は、1980年代前半のアルゼンチンのプッチオ一家。
軍事政権から民主政権に移りかわったころ、プッチオ家の家長であるお父さんは、軍事政権時代の政府で重要ポストについてて、地元で人望厚いエリート。
長男はラグビーのヒーローで、親子共々、地元住人たちから慕われてて。

でも、政権交替でお父さんは失職しちゃって、まさかの無職。
だからって、いまさら「エリート」な社会的地位を捨てる気にはなれなくて、エリート暮らしを保つための収入源として誘拐ビジネスをはじめるの。
それも、「家族のために俺を支えろ」ってお父さんに言われると、逆らえない息子たちも一緒に誘拐に参加。

地域のお金持ちを誘拐して高額の身代金を要求するんだけど、この人たち、人質をちゃんと返さないでヘーキで殺しちゃう。
息子の親友もさらって殺しちゃう。

誘拐した人質は、なーんと、家族みんなで住んでる「自宅」に監禁。
ただ縛って監禁するだけじゃなくて、ヘーキで暴力もふるっちゃう。

息子は稼いだ身代金でサーフショップをひらいて、そこでお客としてきた女性と恋に落ちて婚約して、しあわせな暮らしをして。
ひとりの息子だけ、誘拐に手を貸したくないから、って家族を捨てて逃げる。
お母さんと娘たちは、自宅の一室から一日中聞こえる「悲鳴」に、いろいろ察しながらも、お父さんや息子に問い詰めることもなく、「知らないふり」をして、しあわせに暮らしつづけて。

とにかく、この家族の「倫理観」の狂いかたが、ものすごいこわい。
ものすごい「家族の結束」は、お国柄なのかなー、っておもうけど、だからって、家族ごと倫理観が狂っちゃってるのがこわい。

それに。
「ひゃーっ」ってびっくりするのは、この家族の倫理観だけじゃないからねー。
実話だから、この一家、ちゃんと逮捕されて、それで事件が明るみに出て、こういう映画も作られたわけだけど。

この家族が逮捕後どうなったか、って、調べてみてね。
日本で暮らしてるわたしには、「どひゃーっ」って、その顛末が理解できなくて、異国との倫理観のちがい、にびっくりくり。

映画としてもおもしろかったし、これが実話とおもうとこわさも倍増、で、借りてきてアタリ、の映画だった。

これー。
お父さんよりー。
長男がいちばん、こわいよねー。←見た人に言ってる



紙の月 DVD スタンダード・エディション -
紙の月 DVD スタンダード・エディション -

原作はずーっとまえに読んで、消しちゃったブログのどれかに感想書いたけど、どんな感想抱いたか、もうわすれちゃってる。
(ブログを消しちゃう、って、書いたことのなんの意味もなくなるね)

映画は気になってたから、やっと見た。

原作とかなりちがう。
なにがちがう、って、小林聡美さんのキャラなんて原作にないから。
だけど。
この映画、いちばんよかったのは、小林聡美さんだった。

主演の宮沢りえさんは、わざとあんな老けたかんじの顔立ちをさせたの?
でも、映画の中では、大学生の彼の「おねーさん」って間違われるぐらいに若くて、わりときれいで魅力的な外見、みたいなかんじの演出だったから、なんであんなにやつれたかんじの見ためなのか、この違和感がずーっとあった。

原作でも(もうそんなにおぼえてないけど)、生活に疲れ切ってやつれたかんじのキャラではなかった……気がする。

それと、映画ではこの主人公の主婦の心理がぜんぜん描けてないから、ただ若いオトコに貢いだだけの薄っぺらいストーリーになっちゃったとこが残念。
小林聡美さんのほうが「主」のキャラでもいいぐらいの魅力がある。
仕事に「プロ意識」があって、でも、そういう厳しさを「女性行員」には求めてない職場の空気が表現されてて、そんな環境で「プロフェッショナルな女性」は疎まれて閑職に追いやられる。
それなのに、それでも「仕事をするプロ意識」を捨てることもなく、凛としたプライドを保てる「オトナの女性」。

この映画ですごいとこは、こんな魅力的なキャラを映画独自で創りあげた、ってとこだとおもう。

原作では宮沢りえさんの役の主婦だって、なぜ横領をしたのか、そのお金はカノジョにどんな意味があったのか、そこが描かれていたはずなのに、映画でその描写があまりかんじれなかったから、主人公が物語的になんの魅力もないキャラクターになっちゃってる。

とくに、あの最後。
『模倣犯』の映画で、中居さんの首がすっ飛んでっちゃったぐらいの「ひどさ」だよねー。
ぜんぜん原作のタイのシーンが活きてないじゃん。

ってことで、わたしには「がっかり映画」だった。



君の名は。 -
君の名は。 -

お正月にテレビでやったみたいだよねー。
でも、テレビがないわたしは、そんなの知らないから、そのまえに人んちの大画面で見ちゃった。

予告編の映像があまりにきれいだから、見てみたかった、ってのと。
さいしょ聞いたときは、大袈裟な歌詞だなー、ってぜんぜんいいとおもわなかった「ぜんぜんぜんせ」の歌、ストーリーを知ってから「なるほどー」って、急に「いい曲」に聞こえてきて、音楽に惹かれて、ってのと。

それで、「まあ、一度は見てみたいよねー」ってかんじだったから、やっと見た。

うーん。


うーん。




うーん。






んんん。

絵はー。
たしかにー。
きれいー。

だったけどー。

とくに、部屋の中とか、あんまりリアルすぎて、ここまでリアルならアニメである必要ないぢゃん。
みたいにかんじてしまったわたし。

あと。
キャラの絵が、わたしにはあんまり好みじゃなかったかも。

男女交換物語は『転校生』って名作で(これ、親が好きでDVDが家にあったし)、「異性のカラダ」にあれこれ焦るシーンが既に印象的だったから、わたしには「いまさら」感があって。

その「入れ替わり」のシーンも、なんかすごい飛ばしすぎで、あらすじを先に知ってないとなんかよくわかんないかんじ。

あの「村」を救う展開だって。
なんかねー。
「肝心のぶぶん」の展開がいろいろと「雑」っていう気がしちゃって、そういう演出なのかもしれないけど、わたしにはあんまり合わない作風だった。

なんどもやり直して救うのかとおもったら、そんな繰り返しもなかったし。

あんなに映像はこまかくてすごいのに、ストーリー展開はなんであんなに粗いのかなー、って、かんじちゃったんだよねー。

この監督さんのいままでの作品の紹介も見たけど、この人はこういうストーリーが好きなのかなー、ってとこがちょっとおもしろかった。



それから [DVD] -
それから [DVD] -

ずーっとまえに親と見たなー、っておもって、そのときの感想がもうぜんぜんおもいだせなくて。
それがたまたまレンタルショップで見かけたから、もういちど見てみたくなって借りた。

原作は何度も読んだし、わたしはこの小説、好き。
でも、ずーっとまえに(10代)映画を見たときには、たしかこんなにいいとはおもわなかった気がする。
それが、20代半ばになったいまのじぶんが見たら。

うわー。
こんなにいい映画だっけー。

って、うっとりした。

抑揚をおさえたセリフ。
薄暗い明治の家。

この演出が、「原作のにおい」をそのまんま再現してる、ってかんじ。

あの小説をもとにシナリオを書いて映像作品に仕立てた。
っていうより。
あの小説の文章をそのまま映像にした。
っていうかんじ、なの。
(このちがい、わかる?)

小説を朗読して「音声化」するのはあるでしょ。
ああいうかんじで、小説をダイレクトにビジュアル化したような映画。

それを意図的にやったんだろうから、この監督さん、すごい。

ただ、ひとつだけ。

代助さんが三千代さんに、とうとう告白するシーン。

「僕の存在には貴方が必要だ。どうしても必要だ。僕はそれだけの事を話したい為にわざわざ貴方を呼んだのです」

  -『それから』 夏目漱石 -


ふたりが向かいあって話すシーン、ね。
ここで三千代さんに、原作にはない余計なセリフを言わせちゃってる。

映画だと三千代さんの心理がわかりにくいから、わざわざ言語化したのかもしれないけど。
三千代さんが、なんで代助を好きなのに平岡とケッコンしちゃったか、その本音を語らせちゃってるの。

ここの「余計なセリフ」は、三千代さんをものすっごーーーーーーーい安っぽいオンナにさせてる。
これは要らないセリフだったよねー。

って、わたしはおもったけど。
映画って、わりと低い年齢層にも理解できるようにシナリオを書く、とも聞いたから、仕方ない加筆だったのかなー。

でも。
やっぱり、三千代さんに要らないセリフだったとおもう。
原作の三千代さんは、そんなことを言うキャラではないとおもうから。

このシーンを見てて、「あれ?こんなこと言う人だっけ?」みたいな違和感があったから、原作をひっぱりだしてきてセリフを照らし合わせたの。
それぐらい、わたしは「違和感」をかんじて、シナリオのセリフってほんとだいじだねー、ってものすごいおもった。

セリフひとつで、キャラクター性に矛盾が出たりするねー。

でも、三千代さん役の女優さん。
原作の三千代さんのイメージそのまんま。
この女優さん、ものすごいきれい。
顔立ちだけじゃなくて、話し方とか仕草とか、とにかく存在そのものが、きれい。

ヴィヴィアン・リーのスカーレット・オハラ、とか、メリル・ストリープのミランダ・プリーストリー、みたいに、「三千代」はこの藤谷美和子さんがぴったりすぎる。



また長くなっちゃったので、映画もわけて。
(本もわけて、って言ったまま、つづきはいつ書けるのでせうか)


そんじゃーまたのー。






posted by ぴの at 21:23| オーランド ☁| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする