2020年11月08日

こころの杖

ウツを再発させて仕事を続けるのがつらくなってる。

でも地元で次々飲食店が閉店してって、食べに行くとおしゃべりしてた店員さんたちが、突然の失業と職探しに途方にくれてるって話してくれる。

いま仕事があるってことは、とてもとても恵まれたこと。
特に非正規やフリーランスには。

ウツだって、もう仕事を手放せない。

新型コロナは、たのしかった日常をボロボロに蝕んでいく哀しい病気。

以前はよく話しかけてくれたある年配の店員さんが、コロナ後はなるべく無言で、レジでお客を汚物のように扱う。
さいしょはものすごい傷ついたけど、接客業の立場の怯えはじぶんだっておなじだから、そういう変化を受け入れるしかない。

ポイントカードはバーコードを見せて。
トレイに置いて。

きつい言い方でお客のカードを触るのを拒絶する店員さんが、そのお客が出す現金はじぶんの手で掴む。
そのおかしさに皮肉っぽく笑いそうになりながら、そんな醜い気持ちになるじぶんにハッとなる。

こころまで嫌な病気に感染したみたい。
でも、それはコロナのせいじゃない。
じぶんを醜さで侵しちゃダメ、っておもった。

毎日すこしずつ疲れがたまっていくかんじが続いてて。
いまも衣替えが終わってなくて、さむい日は秋モノの服の重ね着でごまかす。
クローゼットを開けると、じぶんが何をしなくちゃいけないのかわからなくなって、何もしてないのに凄まじい疲労感に襲われて、クローゼットを見なかったことにする。

毎日手をひたすら洗い続けて、バイトで毎回洗い物もいろいろやって、数日前、突然わたしの手は壊れた。

ガサガサ荒れてるのをクリーム塗って修復してたつもりが、いきなり手のあちこちが切れて湿疹も出来て、痛くてかゆくて、見た目も急に汚くなった。

どうしよう、こんなになっちゃったよー。
って、泣きたくなって、でも手を洗いまくる日々、洗い物をする日々はこれからも休みなく毎日続くから、絶望的な気持ちになる。

ドラッグストアで手荒れの薬を探したり、ゴム手袋をいくつも買ったり。
消毒費に加えて手のケア費の出費が増える。

こんな日々をわたしはまだ続けていけるのかな。

もう疲れちゃったよね。

そんな感情がわたしの全身に蔓延して、ウツを一層深める。

疲れすぎて、ものすごく眠い。
でも目を閉じると心臓がばくばく踊りだして、ぜんぜん寝れない。

何かにわたしは怯えてるみたい。
でも、何に怯えてるのかじぶんでもぜんぜんわからない。

怯えてるんじゃないの。
ただ疲れただけ。

だけど、心臓はドキドキして、脳が何かにビクビクして、カラダを休ませない。

シャワーを浴びながら、わーわー声出して泣いた。
すこしすっきりした。

それもさいしょだけ。
もうシャワー浴びて泣こうとしても、泣けない。

更新がとまってるブログをのぞき続ける。
元気かな。
ブログよりたのしいことがあるんならいいな。
元気でいて。

バイトの接客で、前よりもこころをこめた笑顔で、丁寧に応対するようになった。
たまったストレスをこっちのほうに発散させてくる人にでも、わたしは親切な気持ちで向かいたい。

じぶんの中が崩れてく。
じぶんがダメになってく。

だから、人にはきちんとしてたい。

じぶんにきちんと出来ないから、人にはきちんと優しく接したい。

そんなことおもうようになって、人のまえではわたしは笑う。
それがじぶんを支える杖みたいな気がして、生まれてはじめて人にほんとに優しく出来るような、あたらしい感覚がじぶんの中に在る。




posted by ぴの at 15:44| オーランド ☁| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年08月12日

保釈

よかった!
よかった!
よかった!

こわかったよー、わたしも。

夜勤明けで聞いたラジオのニュースで知って。
車の中でひとりで安堵の声あげたよー。



posted by ぴの at 09:25| オーランド ☁| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年08月02日

静かな花火

さいきん、また気持ちが落ち気味で、コロナ鬱みたいなものだとおもう。

うちの地域は感染者が出たら、特定騒ぎが起こってる。
どこかのお店から出ると、従業員が感染するなんて、って批難の電話をかける人たちもいて。
こんな地域で感染したら、おしまい。
ここで暮らしていけなくなる。
地元の人たちがそう話す。

そんなのもあって、いつまで感染病から逃げきれるか、疲れたきぶんがまたもりもりしてきて、ウツみたくなった。

バイトがない日は、人がいない場所に車で逃げ込む。
途中の休憩場所も、地元のスーパーや飲食店よりぜんぜん人がいない。

車中泊ドライブの最中に、ぐうぜん、花火を見た。
大規模な花火大会はだいたい中止になってるけど、ローカルな小規模花火。

ほんとにぐうぜんに、通りかかった20分後の時刻に花火をやります、って看板見つけて、「えー。今夜だー。いまから見れるー」ってうれしくなって、車を停めて、はじまるまで暗闇で待ってた。

人と離れて見物してください、って看板が辺りにぽつぽつ立ってたけど、予告時間に集まってきた人たちは、そんなにいなかった。

15分間だけの花火。
一発ずつ違う花火がきれいで、マスクをしたみんなは歓声をあげずに静かに見上げてて。
ピカピカな月と星がチカチカきらめく墨色の空間に、花火の音しかしなくて。

でも終わったら、離れてる人たちからさざ波のような拍手が聴こえてきた。

ぜんぜん派手な音をたてない拍手が、遠く遠く離れた人たちの間で広がる。

それからみんな静かに帰ってって、暗いその場にわたしひとりになった。

拍手をしてたら、なんか涙が出た。
声もあげずに、静かに花火を見る夏。
こんな感染病の不安がはやくなくなるといいな。

静かな花火は、ひとときの癒しをくれて、それといっしょに、なんだかわからない静かなかなしみに包まれる。




posted by ぴの at 09:51| オーランド ☀| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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